「第3の歯」インプラント治療

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インプラント治療ができないケース02

糖尿病


本屋さんに行くと糖尿病の本が多いのに驚かされます。

それだけ悩む方が多いということですが、日本にはその予備軍

を含めるとなんと1600万人以上もの患者さんがいるといわれて

います。

ところが治療で通院中の方はその10分の1に満たなくて、放置され

ている方が非常に多いことがわかっています。

糖尿病は初めの10年くらいは痛みや不具合などの自覚症状が

ほとんどなく、また病名からして命にかかわるようなイメージがない

ために、なかなか危機感を持っていただけません。しかし日本

では糖尿病の合併症で年間14000人もが亡くなっています。

糖尿病を簡単に説明すると「体中のタンパク質がブドウ糠と結合

し、全身が変質してしまう病気」だとお考えください。

これを「糖化」というのですが、要するに全身の細胞が砂糖漬け

になり、本来の働きをなさなくなってしまうということです。

原因は多くの場合、運動不足や食べ過ぎによって糖を働かすため

のインスリンというホルモンを作る細胞が過労死することです。

その結果、体はエネルギー源であるブドウ糠を利用できなくなり

消費されずに行き場を失ったブドウ糖が体中に溢れ、そこら中のタン

パク質を糖化してしまうのです。

一度糖化したタンパク質は本来の働きをなさず、老化したのとまったく

同じ状態になります。

また細胞は酸欠になり、活動量が落ちます。

その結果「綱膜症・腎症・神経障害」という、糖尿病3大障害と

呼ばれる症状を引き起こします。

しかし実際にはこれら以外にもさまざまな病気を併発し、特に免疫低下

による感染がおきやすいことが知られています。

これは毛細血管が糖化したため血流障害がおき白血球が酸欠になり

免疫が落ちるからです。

糖尿病患者は結核になりやすかったり、指先が腐ることがあるのは

そのためです。

歯周病も、糖尿病による免疫低下が引き起こすことがあります。

歯肉や骨の血管が糖化して栄養も白血球も供給されなければ、治療

効果は現れず、感染による骨の破壊を食い止めることもできません。

糖尿病が歯周病を悪化させるのはわかっていましたが、最近は逆

に歯周病が糖尿病を悪化させていることもわかってきました。

これはバイオフィルム内の細菌群が作るさまざまな毒素が、歯周病の炎

症部位から体内に侵入し、全身に影響を及ぼすというものです。

歯周ポケット内の炎症部はグチャグチャの潰瘍になっており、正

常な歯肉のようなバリアはありません。

毒素はそこから侵入するのですが、その面積の総和は進行した

歯周病ではなんと手のひらほどの大きさにもなります。

これほどの大きさの炎症が感染源と常に接触するような病気は他にありません。

傷口にいつも腐ったものを塗られていることを想像すると、その毒素の

量や悪影響の大きさが想像できます。

そしてその毒素の中には糖尿病をさらに悪化させる物質が含まれ

ています。

具体的には細胞がインスリンを使う力を奪う働きをし、ただでさえ少ない

インスリンをもっと利用できなくしてしまうのです。

しかし歯周病の治療をきちんと行ったところ、糖尿病が良くなった

例がたくさんあります。

両者はお互いもちつもたれつの関側こあるのです。

もし糖尿病と知らずにインプラント手術が行われたらどうなるの

でしょう。

傷が治らなかったりオステオインテグレーションしなかったりと

治療どころか破壊に近くなってしまいます。

運良く成功したとしても、何年もしないうちにインプラント周囲炎が

発症します。

ですからインプラント治療の前には必ず糠尿病検査を含んだ

血液検査のデータが必要になります。

ところが血糖値とは1日の変動量が激しく、健康な人でも食事直

後には上がり、その後2時間くらいかけてインスリンが正常に働い

てだいたい100mg/dl以下に落ち着きす。

つまり検査の何時間前に食事をしたかで結果はまるで変わって

しまいます。

そこで最近は食事時間に左右されないもので病状を測ります。

これは、ヘモグロビンエーワンシーといい、糖により変質してし

まった赤血球の割合を測るものです。

高血糖が続くとしだいに赤血球も糖化し、酸素を運ぶという本来

の仕事をせずに血管の中を流れ続けます。赤血球にも寿命があり

2カ月ですべて新しい赤血球と入れ替わります。そこで糖化して

しまった赤血球をキャッチし、正常な赤血球の量と比較すること

で過去2カ月くらいの平均血糖値が推測できます。

ヘモグロビンエーワンシーは健常な方でも6%弱はあるのですが

高血糖が続くと8%以上になります。5.97.9という方も放置する

とほとんどが数年で完全な糖尿病に移行することが統計でわ

かっているので、糖尿病に準じた治療が必要になります。

そうすると、血糖値を落とすことが難しい方には、インプラント

治療を諦めてもらわざるをえません。

またいくら手術前に血糖値が下がっていても、後に血糖値が

上昇したら何にもなりません。

ヘモグロビンエーワンシーが6%以上の方には、失敗の可能性が高くなる

ことからインプラント治療は慎重になるべきだと思っています。

もちろん入れ歯ならばいいわけでもないのはいうまでもありません。

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